プロ野球オールスター戦(23、24日)のファン投票の結果が2日、発表され、東京ヤクルトスワローズの長岡秀樹(22)が遊撃手部門の1位で選出された。
一昨年、昨年とけがで辞退した選手の補充で出場しているが、ファン投票で選ばれたのは初。「全力プレーでフルスイングします」と活躍を誓った。
今季の長岡は全72試合に出場し、打率2割7分6厘で打撃10傑の7位につける。開幕当初は下位を打つことが多かったが、5月に入って2番や3番に座り、チャンスメイクの役割を果たしている。打率も一時は3割を超えた。
入団3年目の2022年からレギュラーに定着し、リーグ制覇にも貢献。22年にはゴールデングラブ賞に輝くなど守備は堅いが、課題は打撃だった。5年目の今季は、その打撃でもアピールしている。
好調の原因を長岡は「スイングを変えたこと」と話す。これまでアッパー気味だったのをレベル(水平)に修正した。杉村繁打撃コーチは「左翼方向に流し打つことができるようになったことが打率アップにつながっている」とみる。
大リーグで一時期盛んに言われた「フライボール革命」の影響か、杉村コーチによると、ここ数年、「若い選手がみんなフライを打ち上げる打撃になっていた」という。長岡もその一人だったが、チームでの自分の役割などを考え、確実性を高めることに集中したことが好結果につながっている。
19年のドラフト会議で5位に指名され、千葉・八千代松陰高から入団した。同期ではチームメートの奥川恭伸や佐々木朗希(ロッテ)、宮城大弥(オリックス)らが1位指名された高校生の“豊作年”。ただ、長岡には甲子園出場もなく、ほぼ無名の存在だった。
「正直、1軍で活躍できるの…