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アジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)に出席した中国の董軍国防相=2024年6月1日、シンガポール、畑宗太郎撮影
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 南シナ海で深刻な対立を抱える中国とフィリピンは、2日に閉幕した「アジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)」(英国際戦略研究所主催、朝日新聞社など後援)で防衛当局者同士の会談を見送った。昨年2月の中国公船によるレーザー照射以降、両国関係は急速に悪化しており、対話の糸口はつかめていない。

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 中国国防省の発表によると、董軍国防相は期間中、安全保障で立場に隔たりのある米国や日本の国防トップらと会談し対話の継続で一致。しかし、フィリピンとの会談はセットされなかった。

1年あまりで劇的に悪化した両国関係

 「今回、中国のカウンターパート(国防相)との二国間会談はしない。外交当局同士で解決すべき問題があるからだ」

 フィリピンのテオドロ国防相は5月31日、朝日新聞の取材にこう明かしていた。

 テオドロ氏は今回の会議に合…

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