レオス・キャピタルワークスの藤野英人社長=2025年4月8日午後3時24分、東京・丸の内の同社、黒田健朗撮影

 2月にフジ・メディア・ホールディングス(FMH)の大株主となった資産運用会社レオス・キャピタルワークスの藤野英人社長が8日、朝日新聞の取材に応じた。フジテレビの問題に関する第三者委員会の報告書を読み、フジについて「予想よりひどい」と話した。

 藤野氏は「コンプライアンスや企業文化にかなり問題がある」との認識を示した。報告書に出てくる幹部クラスの会話などから、人権意識の欠如や、女性に対する考え方の古さを感じたという。

 背景にはフジ固有の企業文化の問題があったとみる。「過去に成功した人をリスペクトする文化があり、その裏腹に成功者は何をしてもよくて、周囲はそれを受容しなければいけないという文化もあったのだと思う」と指摘した。

 そのうえで、「良いところと悪いところが混然一体とした文化に根ざしているところがあり、良い面だけを残すのは大変そうだなというのは報告書を読んで思った」と話す。

 フジ側が提示した新たな役員人事案については、「形式的には100点だが、報告書を読んで70点に下がった」とした。取締役の人数削減や社外取締役の増員、女性比率3割超などを評価する一方で、FMHとフジテレビのトップに社内人材が残る点について「企業文化も含めた変革を彼らにできるのか、疑問が強まった」と話し、しがらみのない外部人材が望ましいとの考えを示した。

 長年経営の中枢にいた日枝久…

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