フジテレビの親会社フジ・メディア・ホールディングス(FMH)は16日、6月25日開催予定の株主総会にはかる新たな役員人事案を発表した。フジテレビの柳敦史執行役員財経局長が取締役に就き、社外取締役に元ファミリーマート社長の沢田貴司氏、元森ビル専務で多摩大学大学院教授の堀内勉氏、弁護士の花田さおり氏が入る。大株主の米ダルトン・インベストメンツ側が提案したSBIホールディングス会長兼社長の北尾吉孝氏らを含む12人を取締役とする人事案に対しては、「取締役全員一致の決議により、本株主提案に反対する」とし、12人全員がフジの案から外れる形となった。
元タレントの中居正広氏に関する一連の問題を受け、FMHはガバナンス向上のため3月27日に役員を大幅に入れ替える人事案を公表。4月30日には当初会長に就く予定だったFMH社長の金光修氏と社外取締役3人の退任も追加で発表し、取締役15人のうち、フジ社長となった清水賢治氏(FMHでは次期社長候補)を除く14人が退任する事態となっていた。