野外音楽フェスティバル「フジロックフェスティバル」が新潟県湯沢町の苗場スキー場に舞台を移してから、今年で25年を迎える。地元と「共存共栄」の関係を築くことを目指しながら、日本を代表する夏のロックフェスへと成長してきた。フェスを通じて町に興味を持ち、首都圏から移住する人もいる。
5年前に移住した伊藤綾さん(38)は「日帰りでフジロックに行けるのが本当に良い」と語る。
初めて参加したのは2004年のこと。出身地の同県柏崎市を離れて東京の大学に進み、バンドサークルに入ってライブハウス巡りをしている頃だった。以来、就職後も福岡転勤時などを除きほぼ毎年参加してきたという。
自然に囲まれたフジロックの会場で、ファットボーイ・スリム(05年)や、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ(06年)のステージに熱狂し、跳びはねる観客たちが生む「地鳴り」を体感した。「何と言っていいか、とにかく衝撃的でした」
フジロックをきっかけに交際…