元タレントの中居正広さんが起こした女性とのトラブルをめぐって問題視されているフジテレビの一連の対応について、同社と親会社のフジ・メディア・ホールディングス(FMH)が設置した第三者委員会が31日午後5時、記者会見を開く。調査結果について、注目されているポイントを解説する。
今年1月23日にFMHが発表した文書によると、第三者委に調査を依頼した項目は、中居さんが起こしたトラブルへのフジとFMHの関わり▽このトラブルと類似する事案の有無▽トラブルを認識してから現在までの同社とFMHの事後対応▽FMHとフジの内部統制・グループガバナンス・人権への取り組み▽判明した問題に関する原因分析、再発防止に向けた提言▽その他必要と認めた事項――の6項目だ。
トラブルの経緯は
中居さんが起こしたトラブルについて、フジは1月27日に約10時間にわたって開いた記者会見の中で、「人権侵害が行われた可能性のある事案」と言及。中居さんと女性が仕事上で面識があったと説明したものの、詳細については明かさなかった。中居さんの代理人、トラブルになった女性の代理人ともに、朝日新聞の取材に「守秘義務がある」としている。
双方の当事者に対して第三者委が調査をできたのか、女性への人権侵害の有無を認定するか否かがポイントとなる。問題の発端となったトラブルの経緯については、これまで詳細が明らかになってこなかっただけに、SNSなどでも臆測が飛び交う事態となっている。双方のプライバシーに考慮しつつ、どこまで踏み込んで経緯を記すかに注目が集まっている。
トラブルに社員は関与したか
そもそも、この問題が注目を集めた最大の要因は、「女性への人権侵害に、フジが組織的に加担しているのではないか」との疑惑が、週刊誌報道によって浮上したことだった。
女性セブンは昨年12月19日発売号、週刊文春は同26日発売号で、トラブルの契機となった食事会は、フジの社員が設定したと報じた。一方フジは同27日、社員の食事会への関与を否定。文春は1月8日発売号以降、食事会に女性を誘ったのは社員ではなく中居さんだったと報道内容を修正。のちに謝罪している。
ただしフジ側は1月27日の記者会見で、23年5月にこの社員が女性に声をかけ、中居さんのマンションでバーベキューに参加した事実や、21年冬に社員が中居さんや芸能関係者、女性らと都内のホテルで懇親会をした事実を確認したと明らかにした。これらは週刊誌などで報道された内容と一致しているが、「記事にあるような(性的な)目的であったとの証言は得ていない」としている。
類似の事案はあったのか
第三者委の調査は、このトラ…