フジテレビの親会社フジ・メディア・ホールディングス(FMH)は28日、大株主の米ダルトン・インベストメンツ側から株主提案を受け取って以降、ダルトン側と60回以上のやりとりを行ってきたと発表した。ダルトン側の「協議は一切なかった」とするコメントに反論した形だ。
- フジHD株主提案反対にダルトン「遺憾」 「協議していない」と反論
FMHは16日、6月の株主総会にはかる新たな役員人事案を発表し、ダルトン側が提案していた社外取締役候補12人については反対意見を表明。これを受け、ダルトン側は翌17日に、「協議もしないで全員反対と決めたのは遺憾」などとする談話を出していた。
FMHは28日、ダルトン側との対話の経緯について説明する追加資料を公表。株主提案を受け取って以降、メール・電話や面談などでのやりとりを計64回実施し、「真摯(しんし)に対話を重ねてきた」と説明した。またFMHによると、ダルトン側は当初、提案した取締役候補12人のうち8人を、FMHの会社提案に取り入れることを要望。その後、この中のダルトン側の「関係者」2人を会社提案に含めることが、「協議を行う必須条件」だと主張したという。
FMHが16日に公表した意見では、株主提案の候補に反対する理由の一つとして、「提案株主からの独立性に疑問があり、独立社外取締役としての資格に疑義がある方」を挙げていた。