電撃的な解散により行われたフランス国民議会（下院、定数577）の選挙の第1回投票は、マクロン大統領率いる与党連合が、右翼政党「国民連合（RN）」に得票率で大きく差をつけられ、瀬戸際に追い込まれた。第2次世界大戦後初めてとなる右翼内閣の誕生を阻止するため、与党連合は7日の決選投票に向けて、野党・左派連合との候補者の一本化に動き始めた。
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「我々の目的は明らかだ。RNが決選投票で過半数を獲得して国にもたらす災いを阻止することだ」。仏メディア各社が開票速報を伝え始めて間もない6月30日夜、与党連合の選挙運動を率いてきたアタル首相は国民向けの演説でこう訴えた。
今回の総選挙は、6月上旬に実施された欧州議会選で、与党連合がRNに大敗を喫したことでマクロン氏が決断。生活に直結する総選挙になれば、政権批判のために欧州議会選ではRNに投票した有権者が自陣営の支持に転じるとの目算があった。
だが、内務省の発表によると、RNの獲得票数は共闘勢力を含めて1千万票を突破。2年前の前回選挙で与党連合が獲得した約586万票を大幅に上回る勢いを見せつけ、思惑は裏目に出た。右翼内閣の誕生が焦点になるなか、RNに反対する有権者が増えると同時に、マクロン政権に批判的な有権者の多くがRNに流れたとみられる。
仏紙ルモンドの集計によると…
