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2019年3月19日、米ホワイトハウスで記者会見に臨んだトランプ大統領(右)とブラジルのボルソナーロ大統領(当時)=ロイター

 トランプ米大統領は9日、ブラジルに50%の関税を8月1日からかけると表明した。自身のSNSに、ブラジル政府宛ての書簡を投稿した。7日から始まった各国への関税率の通告の中では、最高税率となる。トランプ氏はいったい、ブラジルの何を問題視しているのか。

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 トランプ氏が4月に発表した「相互関税」は、ブラジルに対して最も低い水準の10%しかかけていなかったが、それが5倍に跳ね上がることになる。

 9日までにトランプ氏はブラジル以外では21カ国分の新関税を発表。税率が4月時点より上がったのは日本(25%)やフィリピン(20%)など4カ国で、上げ幅は1~3%幅。最も高いのはラオスやミャンマーの40%で、ブラジルの突出ぶりは異様だ。

 そもそもブラジルは米国にとって、貿易黒字国だ。今回の高関税は通商上の問題ではなく、トランプ氏の「個人的な感情」(AP通信)が動機との見方が広がっている。

 書簡でトランプ氏は、ブラジ…

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