「もしも昔の政府が間違いを犯したら、今の私たちが償うのは当然のことだ」
ブラジルのルラ大統領は、首都ブラジリアの大統領府での日本メディアを対象としたインタビューで、そう言い切った。3月末に国賓待遇で日本を訪れる直前のことだ。質問は、第2次世界大戦中と戦後にあった、日系社会に対する迫害について。昨年7月のブラジル政府に続き、ルラ氏は国のトップとしても初めて謝罪の意を示した。
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大戦中、ドイツ、イタリアとともに「枢軸国」側だった日本からの移民に対する迫害は、強制収容された米国のケースが特に有名だ。一方で、ブラジルでも米国並みの迫害があったことは、あまり知られていない。
サンパウロ州南部の港町サン…