国賓として来日したブラジルのルラ大統領夫妻の歓迎行事が25日午前、皇居・宮殿東庭であり、続いて、天皇、皇后両陛下が夫妻と会見した。国賓の受け入れはコロナ禍で中断しており、今回、6年ぶりの接遇となった。令和への代替わり後、両陛下が国賓を迎えたのは2019年のトランプ米大統領以来2度目。
午前9時20分ごろ、ルラ大統領夫妻を乗せた車列が宮殿の南車寄せに到着し、両陛下は握手で出迎えた。東庭では両国の国歌が演奏された後、赤いじゅうたんの上をゆっくりと歩き、大統領が儀仗(ぎじょう)隊を巡閲した。両陛下と大統領夫妻が互いの随員らにあいさつする場面では、ブラジルにちなむ曲が演奏された。これまでは「さくらさくら」など日本の曲が演奏されてきたが、「賓客にリラックスしてほしい」という趣旨で、相手国ゆかりの曲に変更されたという。
会見終了後、両陛下が大統領夫妻を見送る際には、大統領から天皇陛下に「ハグ(抱擁)」を求めるなど和やかな様子だった。