「ブラジル流」から堅守速攻へ。
過去、サッカーのスタイルを大幅に変えてきた矢板中央(栃木)が、3度目の改革に挑戦している。
12月29日、第103回全国高校サッカー選手権大会の1回戦。岡山学芸館から奪った先取点がそのサッカーを象徴していた。
敵陣左でボールを受けたMF平野巧(2年)がドリブルを開始。フェイントで相手の股を抜くと、華麗なタッチでペナルティーエリア手前へ。最後は、狙いすました右足のシュートでネットを揺らした。
「ゴールをめざすと意識していた。それが実践できてよかった」
矢板中央は元々、攻撃的なサッカーが売りだった。1990年代、選手がブラジルに留学できる制度を高橋健二・現監督が作った。ブラジル流の高い技術をもった選手たちは得点を量産した。
だが、失点も多かった。2004年に選手権に初出場したが、常連にはなれなかった。
高橋監督が教えをこうたのは…