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「ブラックフライデー」の29日、米ニューヨークの五番街を歩く買い物客ら=AP

 年末商戦が本格的に始まる「ブラックフライデー」の29日、ニューヨーク株式市場では主要企業でつくるダウ工業株平均が2日ぶりに史上最高値を更新した。利下げ期待が続き株式が買われた。米大統領選のあった11月、ダウの上げ幅は計3147ドルに達した。トランプ次期大統領の掲げる法人減税などが企業の利益を押し上げるとの見方から株高が続いた。

 ダウの終値は、前日より188.59ドル(0.42%)高い4万4910.65ドルだった。米大企業を幅広く網羅する株価指数「S&P500」は0.56%上昇し、初めて6千ポイントを超えた。

 感謝祭翌日のブラックフライデーは多くの小売店でセールが行われ、冬の商戦が本格的に始まる日として知られる。由来は複数あるが、多くの店が黒字になることから「ブラックフライデー」と呼ばれるという説がある。

 全米小売業協会(NRF)の推計によると、感謝祭の28日からの5日間で買い物する人は1億8340万人で、昨年の1億8200万人を上回り過去最高にのぼる。

 一方で、11月と12月を合わせた売上高(消費額)は前年より最大で3.5%増。伸びは前年の3.9%増を下回り、6年ぶりの低水準となる見込み。長引いたインフレ(物価高)で消費の鈍化が懸念されており、NRFのエコノミストは「家計の消費はより慎重になるだろう」とみている。

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