欧州連合(EU)の行政を担う欧州委員会は4日、ブルガリアが共通通貨ユーロを導入する基準を満たしたと発表した。7月の経済・財務相理事会で最終決定され、早ければ2026年1月1日から導入される。EU27カ国のうち「ユーロ圏」が21カ国に広がることになる。
4日に欧州委が発表した報告書では、ブルガリアが物価の安定性や財政の健全性といった導入要件を満たしたことを確認した。欧州中央銀行(ECB)も同日、報告書を発表し、導入要件を満たしたと結論づけた。
欧州委員会のフォンデアライエン委員長は、ブルガリアでユーロが導入されれば、「ユーロ圏との貿易や直接投資の拡大などが期待でき、ブルガリア経済はより強くなるだろう」と歓迎した。
7月の最終決定でブルガリアの通貨レフとユーロの交換レートを確定し、移行に向けた技術的な準備を進める。
ユーロは1999年に11カ国で会計上の通貨として導入され、2002年に紙幣と硬貨の流通が始まった。近年では23年1月にクロアチアが導入した。