プラモデルとは、ものづくりとは、そして静岡の強みとは。新工場づくりを指揮したバンダイスピリッツの松橋幸男さんに聞いた。
――どんな工場、どんなミュージアムだと説明しますか。
「魅(み)せる工場をテーマにした。働く人に魅力ある工場にし、生き生きと働く姿をミュージアムのエリアから見てもらう。内装も制服も、見てもらう前提でのデザインにした。プラモデルがつくられる現場自体に価値を与えたい。見る人から次の働き手が出てきてくれたらうれしい」
「ただ単に、キャラクターを再現するだけならプラモじゃなくて完成品のフィギュアを買えばいいい。プラモというものづくりの進化、自分でつくりあげる楽しさを感じてほしい、ということを押し出した施設になった」
――そもそも、なぜ静岡が製造拠点になっているのでしょう。
「城をつくる職人が全国から集まり、造形の文化が静岡に根付いてきた。我々も、金型をつくったり、特殊な成形をしたりするうえで、協力企業を含め、さまざまな技術やノウハウが静岡にあったのが大きい」
――観光の面でも期待されて…