Smiley face
男子プロバスケットボール「Bリーグ」の島田慎二チェアマン=2024年6月6日、東京都文京区、和気真也撮影

 日本企業で女性役員の登用が遅れるなか、スポーツの世界では改善にむけた取り組みが始まっている。男子プロバスケットボール「Bリーグ」の運営団体は昨年、15人の理事のほぼ半数を女性にした。望んだのは「女性のツッコミ」と話す島田慎二チェアマンに、狙いと成果を聞いた。

 ――女性を2人から7人に増やした狙いは?

 「7人は社外理事という、上場企業の社外取締役みたいな役割だ。意識したのはダイバーシティー。Bリーグは女性ファンや親子連れが多い。顧客視点を考えれば、女性のツッコミをいただくことが、リーグの発展に必要だと思った」

 ――女性からのツッコミである必要性は。

 「もちろん、皆さん国際性や人材、メディアのプロで、専門知識に根ざした意見だから意味がある。同時に経験則で、女性理事は意欲的に試合を見たり勉強したりして、意見してくれる傾向がある。理事会はいますごく緊張感がある。『シャンシャン』で終わる理事会が嫌いなのでありがたい」

 ――女性優遇との批判を受けないか。

 「それは男性の意識の問題で、そもそも上から目線だ。何を大事にするかで決めているし、そういう意見に経営者が屈したらダメじゃないのかと思う」

 ――日本企業は体育会的な価値観を重視しすぎてきたのか。

 「私も体育会系。その素直さ…

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