2007年1月21日、ロシア南部ソチで行われたドイツのメルケル首相(左、当時)とロシアのプーチン大統領の首脳会談。プーチン氏の愛犬が部屋を歩いている=AP

 ロシアのプーチン大統領は28日、ドイツのメルケル前首相が出版した回顧録の中で、苦手な犬を会談に連れてきて脅そうとする人物だと批判したことについて、「正直言って、犬を怖がるとは知らなかった。知っていたら絶対にやらなかった」などと釈明した。カザフスタンのアスタナでの会議後、記者団からの質問に答えた。

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 メルケル氏は26日にドイツで出版した回顧録「自由」の中で、プーチン氏について「犬を使ったり人を待たせたりする駆け引きを含め、相手をたたきのめそうと常に準備している人物だ」などと評した。メルケル氏は以前に犬にかまれたことがあり、犬が苦手だったが、プーチン氏は2007年にロシア南部ソチで行われたメルケル氏との会談に愛犬のラブラドルレトリバーを連れて行った。

 プーチン氏は犬を連れて行った理由について、「打ち解けた心地良い雰囲気をつくりたかった」と述べた。メルケル氏が以前に犬にかまれたことがあると知った後、「知らなかった。傷つけるつもりはなかったんだ」などとメルケル氏に謝った、と説明した。

 しかし、メルケル氏は回顧録の中で、すでに前年の06年の会談時点で、ドイツ政府の担当者がロシア側にプーチン氏に会談には犬を連れてこないように求めており、プーチン氏はメルケル氏が犬を恐れていることを知っていたと書いている。

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