モスクワのクレムリン(ロシア大統領府)で2023年12月8日、プーチン大統領(右端)と話すアルチョム・ジョガ氏(左端)=ロシア大統領府提供

 ロシアのプーチン政権が、ウクライナ侵攻に参加した兵士らを政府や国営企業でも登用する動きを加速させている。プーチン大統領は2日、ウクライナ東部ドネツク州で戦った親ロシア派の部隊長を、政権の要職に任命。急速に軍事色を強めるとともに、国民に侵攻への参加を促している。

  • 恩赦の元ワグネル戦闘員が母娘殺害か 侵攻の帰還兵、相次ぐ凶悪犯罪

 プーチン氏は、親ロシア派部隊の司令官だったアルチョム・ジョガ氏を2日、ウラル連邦管区大統領全権代表に任命。ジョガ氏と会談し、登用した兵士らを「ロシアの国益のために命をかけた」と評価した。軍事企業が多いウラルでの仕事に就くことに期待を示すと、ジョガ氏は「私は兵士で、どこでも国に奉仕する。いまの最前線は民間だ」と応じた。

 ロシアメディアによると、ジョガ氏は2014年からウクライナ東部ドンバス地方で起きた紛争で、親ロ派側でウクライナ軍に対する戦闘に参加し、部隊も率いた。昨年9月、ロシアが一方的に併合を宣言しているドネツク州の「議会議長」に就任していた。

 プーチン氏はまた、ロシア大…

共有
Exit mobile version