米ワシントン郊外のアンドリュース空軍基地で2024年8月1日、バイデン米大統領(左)とハリス副大統領(中)と会う米ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)のエバン・ゲルシュコビッチ記者=AP

 米国やロシアなど7カ国は1日、冷戦後で最大規模となる計24人の受刑者らの身柄交換を実施した。米政府はロシア側の不当な拘束から解放した「外交上の偉業」と自賛するが、ロシアも政権に忠実な「殺人犯」らの解放に成功しており、今後のロシアの国外での非合法活動への対応に課題を残すことになった。

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 ロシアが解放したのは、米ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)のエバン・ゲルシュコビッチ記者や元米海兵隊員のポール・ウィラン氏、ロシアの野党指導者や反政権活動家ら16人。米欧は、スパイなどの罪で収監されていた8人を引き渡した。加えて、2人の子どももロシア側に渡った。

 ロシアのプーチン大統領は同日、モスクワの空港で帰国した人々を出迎えて抱擁。「この中でも軍務に直接関係するみなさんには、祖国への忠誠に感謝する」とたたえた。

 解放交渉で、特にロシアが重視したのが連邦保安局(FSB)の工作員ワジム・クラシコフ受刑者とみられる。ドイツで殺人の罪で終身刑を言い渡されていた。

当初は消極的だったドイツ

 プーチン氏は今年2月、元米…

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