モスクワのクレムリンで2025年8月8日、国家安全保障会議を開くロシアのプーチン大統領。スプートニク提供=AP

 ロシアのプーチン大統領は14日、米アラスカ州で翌日開かれるトランプ米大統領との首脳会談に向けた会議を開き、ウクライナ侵攻を巡る和平協議で合意できれば、来年2月に期限を迎える新戦略兵器削減条約(新START)の延長交渉に臨む考えを示唆した。

 和平協議を巡っては、ウクライナに事実上の降伏を迫るロシアの姿勢が停滞の原因となっているが、新STARTの交渉に言及したことで、延長交渉と引き換えに和平協議でロシアの条件をのむように要求した形だ。

 新STARTは米ロ間に唯一残る核軍縮条約だが、プーチン氏はウクライナ全面侵攻後の2023年2月、「安全の確保」を理由に一方的に履行の停止を表明。延長交渉も行われていない。

 プーチン氏は会議で、「現在の米政権が、紛争の全当事者に利益となる合意に向け努力している」とし、次の段階で、戦略兵器の管理に関して合意できれば、「(米ロの)両国や欧州、世界の長期的な平和の条件をつくる」努力ができると続けた。

 また、ロシアのウシャコフ大…

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