中国・北京で2025年9月3日、記者会見するロシアのプーチン大統領。スプートニク提供=AP

 ウクライナ侵攻を続けるロシアのプーチン大統領は3日、記者会見を訪問中の中国・北京で開き、和平に向けたウクライナのゼレンスキー大統領との首脳会談について、「可能性を排除したことはない。準備ができているなら、ゼレンスキー氏はモスクワに来ればいい」と話した。

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 ただ、ロシアに侵攻されたためにウクライナが大統領選を延期したにもかかわらず、ゼレンスキー氏を「行政長官」と呼んで大統領としての正統性に疑問を呈した。「会談しても行き詰まる」とも発言し、会談に消極的な姿勢は変わっていない。

 両氏の首脳会談は、停戦実現に意欲を示すトランプ米大統領が呼びかけているが、プーチン氏は、ゼレンスキー政権が戦時体制を解除し、領土問題をめぐる国民投票を実施する必要があると主張した。

 一方、ウクライナでの戦況について、プーチン氏は「ロシア軍の全部隊が攻勢を続けている」と指摘。停戦合意は可能だとしつつ、「もしトンネルの先に光が見えないなら、軍事的な手法で解決する必要がある」とし、即時の停戦には否定的な考えを示した。

 プーチン氏は、上海協力機構(SCO)首脳会議や、中国の抗日戦争勝利80年記念式典に出席のため、8月31日から9月3日の日程で中国を訪問していた。

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