ロシア南西部クルスク州でボランティア関係者と話すプーチン大統領(中央右)。2025年5月21日、ロシア大統領府提供=AP

 ロシア大統領府は21日、ウクライナ軍の越境攻撃を受けていた南西部クルスク州をプーチン大統領が20日に訪問したと発表した。同氏の訪問は、ロシアが4月に同州の奪還を発表してから初めて。住民を慰労すると共に、現地がすでに安定していて守りも万全であることを国内外に示す狙いがあるとみられる。

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 大統領府やロシアメディアの報道によると、プーチン氏は現地のボランティア関係者や州当局者らと会談。越境攻撃で被害を受けた住民への支援に言及したほか、クルスク州奪還をめぐる「英雄的行為」を記憶にとどめるため、博物館を州内に設ける考えを示した。ウクライナ軍が現在でも「国境に向けて(攻撃のために)移動しようとしている」とも述べ、ロシア側が警戒を怠っていないことを強調した。

 ウクライナ軍は昨年8月に越境攻撃を始め、一時は1千平方キロ以上を占領していた。ロシア軍はその後に攻勢を強め、今年4月には州の全域を奪還したとプーチン氏に報告。北朝鮮軍兵士が州内での戦闘に参加したことも明らかにしていた。

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