みなさん、こんにちは。6月5~8日、ロシアのサンクトペテルブルクで国際経済フォーラムが開かれました。サンクトペテルブルク出身のプーチン大統領の肝いりで、毎年6月に開かれている大イベントです。ところが昨年は、開催直前となって、日本や欧米など、ウクライナ侵攻を批判してロシアから「非友好国」に指定されている国の記者の登録が取り消されてしまいました。この顚末(てんまつ)は、このニュースレターで紹介しました。
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- 締め出された国際フォーラム 変化したプーチン氏と「伝統的価値観」
ところが今年は一転、非友好国の記者も取材が認められることになりました。
ロシアは、欧米との関係の再構築が必要だと考えたのでしょうか。事実はまったく逆でした。「ロシアはこれから西側のみなさん抜きでやって行きます」という決意を見せつけるようなフォーラムとなりました。
プーチン氏は今回、フォーラムで恒例だった日米欧を含む各国の通信社の代表記者会見も復活させ、ウクライナ問題で強硬姿勢を示しました。
- プーチン氏、核兵器「なぜか使わないと思われている」 米欧を牽制
帝政ロシアのピョートル大帝が「ヨーロッパに開く窓」としてネバ川河口の寒村に大都市をほぼゼロから建設した歴史を背景に、欧米からの投資を呼び込む場として機能してきたフォーラムは、ウクライナ侵攻を機にすっかり変質してしまいました。それは、ロシアという国のあり方の激変をそのまま反映しています。

印象に残った場面をいくつかご紹介しましょう。
見劣り感のあるゲストの顔ぶれ
フォーラムのハイライトは…