2025年3月17日、ワシントンで会議に出席し、施設を視察するトランプ米大統領=ロイター

 ロシアのウクライナ侵攻をめぐり、トランプ米大統領とロシアのプーチン大統領がエネルギー施設への攻撃停止で合意しました。米国とウクライナが合意していた30日間の地上戦も含めた無条件停戦に至らなかったのはなぜなのでしょうか。防衛省防衛研究所の兵頭慎治・研究幹事に聞きました。

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 侵攻が始まってからの3年間で、緊張緩和に向けた初めての大きな一歩だとは言える。だが、戦況で優位に立つロシアには、無条件停戦を急ぐ理由がそもそもない。

 ウクライナの越境攻撃で一部を占領されている南西部クルスク州の奪還も、まだ完了していない。ロシアとしては、奪還を終えてウクライナが持つカードを失わせた後で、米国と交渉すればいい状況だ。

交渉長引かせるほどロシアに有利

 トランプ氏が停戦を急いでい…

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