目洗い用の蛇口もすべて盗まれていた=2025年5月20日、埼玉県羽生市の旧三田ケ谷小学校、猪瀬明博撮影

 埼玉県羽生市の小中学校のプールから、金属製のシャワーヘッド76個、目洗い用の蛇口38個など計171個の備品(約220万円相当)が盗まれた。市は県警に被害届を出した。

 市教育委員会によると、羽生東小の教員が16日夕、6月中旬のプール開きを前にした確認作業で被害に気づいた。市立の小中全校で点検したところ、昨年度末に閉校した2校を含め計13校で、シャワーヘッドなどが取り外されていた。

 学校のプールは6、7月の授業以外はほぼ使わず、人の出入りもない。警備システムは校舎や出入り口に限られており、市教委の担当者は「プールまで対応するのは難しい」。小学校では6月5日から順次プール開きを迎えるといい、シャワーヘッドを中心に備品の確保を急いでいる。転売対象にならない材質の部品も同時に探しているという。

 被害にあった旧三田ケ谷小の校長だった高野達(たつ)・市学校教育部長は「子どもたちが使うものを盗む行為は絶対に許せない」と憤る。転売目的の窃盗とみているといい、「被害が全国に広がらないよう学校関係者に呼びかけたい」と話した。

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