国立がん研究センターは、最新の科学的根拠に基づく肺がん検診のガイドラインを25日付で発表した。1日20本、30年以上たばこを吸う重度喫煙者(ヘビースモーカー)で、50~74歳の人に対しては、CT検査を「推奨」とした。従来のX線検査に比べて、死亡リスクを下げるメリットがあると判断した。
肺がんは、日本人のがんによる死亡のうち最も多い。40代から診断される人が増え始め、たばこを吸う量が多い・期間が長い人ほど、発症リスクが高まる。
がん検診には、国全体でがん死亡率を下げることを目的に自治体が実施する「対策型」と、人間ドックなどの「任意型」がある。
肺がん検診は、現状では2006年度版のガイドラインに基づき、喫煙歴を問わず40歳以上にはX線検査、ヘビースモーカーの50歳以上には加えて、たんの検査がそれぞれ年1回、推奨されている。
新たなガイドラインでは、国内外の最新の研究結果から、それぞれの検査の有効性を調べた。
X線検査に比べ死亡リスクが減少
その結果、ヘビースモーカー…