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陸揚げされた医療搬送用ヘリコプター=2025年4月10日午前10時25分ごろ、佐賀県唐津市、九州朝日放送提供
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 長崎県壱岐島沖で医療搬送用ヘリコプターが転覆して見つかり3人が死亡した事故で、各地の救急医療の現場に不安が広がっている。ヘリは患者の命を救うためには必要不可欠なものだが、日本は安全対策などが他国と比べて不十分だという指摘もある。

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 「リスクがあることはもともと覚悟の上だが、事故の後は不安を口にする人もいる。現場の医師や看護師の動揺は大きい」。フライトドクターで日本医科大学千葉北総病院救命救急センター講師の本村友一医師はそう明かす。

 救急ヘリの最大の利点は医師を患者の元にいち早く送り届けることで、現場で専門的な診断や救命処置が行えること。特に外傷で出血がある場合や心肺停止に至りうる急性疾患の場合は、早く治療をすることで命を救える可能性が高まるという。

 本村さんは「運航の安全が土台だが、一分一秒を争う状態の時に、ヘリは非常に有効だ」と話す。

医師の訓練は義務づけられておらず

 今回の事故が起きた「ホワイ…

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