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 サッカーJ2のベガルタ仙台は19日、運営するユースチーム(高校生)で昨年10月、選手に対するパワーハラスメントがあり、いずれも40代の男性コーチと当時の監督を処分していたことを明らかにした。明確な基準を示さず、選手が練習や試合に参加することを禁じていたという。

 ベガルタ仙台によると、仙台市泉区の練習場で昨年10月、コーチが8人の選手について「やる気がない」などを理由に練習から外した。選手は復帰を求めたが、コーチは「辞めた方がいい」「退団届を取りに来た方がいい」などと発言し、監督はコーチの言動を黙認。その後、選手8人は練習や試合への参加を禁止されたという。

 ベガルタ仙台などに対して通報があり、事案が発覚。顧問弁護士から「パワハラに該当する」との指摘を受け、昨年11月にコーチと監督を契約に基づいて戒告の処分とした。保護者説明会も開き、コーチと監督からの謝罪もあったという。

 ベガルタ仙台はこれまで事案を公表しなかった理由について「加害者と被害者が特定できており、これ以上被害が拡大する恐れがない」などと説明。公表した場合に未成年である被害者の特定につながる恐れなどを考慮したともしている。

 ベガルタ仙台は再発防止策として、コーチとの定期的な個人面談や通報窓口をより分かりやすく周知することなどを挙げた。ベガルタ仙台は「同様の事案が発生しないようクラブ一丸となってコンプライアンスの徹底に取り組む」としている。

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