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ベトナムのハロン湾で2009年1月、クルーズをする観光船=ロイター
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 ベトナム北部のハロン湾で19日、乗員乗客計53人を乗せた観光船が転覆し、34人の死亡が確認された。11人が救助されたが、8人がなお行方不明となっている。現地メディアが伝えた。犠牲者には、少なくとも8人の子どもが含まれるという。

 現地紙VNエクスプレスによると、乗客の年齢は3~53歳。大半は首都ハノイから訪れた家族連れで、外国人は含まれていないという。

 事故が起きたのは19日午後1時半ごろ。観光船「ワンダー・シー号」は観光客48人と乗員5人を乗せて湾内を航行中、強風にあおられて転覆した。

 海軍や国境警備隊などが救助にあたっているが、潮流が激しく、船体の引き揚げ作業は難航。潜水士による救助隊が船内の捜索を急いでいる。

 救出された人のうち、14歳の少年は船室に約4時間にわたって閉じ込められていたが、50~60センチの空気のたまり場を見つけて生き延び、窓を破った救助隊に発見された。

 約2千の島々が点在するハロン湾は、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界遺産に登録されている。現地メディアによると、国内外から毎年数百万人の観光客が訪れ、国内有数の景勝地だという。

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