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ベトナム・ハノイのバーディン広場で2025年9月2日午前に開かれた独立80周年記念式典で、国旗などを振って声援を送る人々=牧野愛博撮影
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 ベトナムは2日、独立80周年を迎え、ハノイ・ホーチミン廟(びょう)に面したバーディン広場で軍事パレードが行われた。北朝鮮もパレードをよく行う国家だが、ベトナムでは独特の「緩さ」が見られた。両国はお互いを「同志」と呼び合う親密な関係にあるが、体制の違いがパレードにも浮かび上がる。北朝鮮がベトナムのような経済発展ができない理由も隠されている。

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 パレードは日中の暑さを避け、午前6時半ごろから9時前まで行われた。戦車やミサイル、各軍部隊の行進などが続いた。その脇で立って国旗や花束を振る一団がいた。男性は白いカッターに黒いズボン姿、女性はアオザイを着て大学生のようだった。後方の観覧席では時折、ベトナム国旗などをかたどった人文字が作られた。

両国で微妙に異なる「グースステップ」

 基本的に北朝鮮のパレードも同じパターンだが、ベトナムの方が数段のんびりしている。軍部隊は、ひざを曲げない「グースステップ(ガチョウ足行進)」を披露したが、足と地面の角度は45度程度で、ホーチミン廟の前を通り過ぎる間だけ行った。自衛隊元幹部は「グースステップは非常に負担がかかる行進。数十メートルも歩けばヘトヘトになる」と語る。北朝鮮のグースステップは、足を地面とほぼ水平になるくらいにまで跳ね上げ、弾むように行進する。

 また、道路脇に立った学生風…

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