本田洋行のペットケア用品「ウェット手袋なでなで」

 「まだ世に無いニッチな商品」を次々とヒットさせてきた企業が、日本有数の「紙の町」にある。製紙原料卸「本田洋行」(愛媛県四国中央市)は、ペットケア用品から防災グッズまで様々なアイデア商品を生み出してきた。

 「モノがあふれかえっている中で市場に入り込むには、世に無い商品を作らないと難しい」。商品開発事業部長を兼ねる本田将彦取締役(44)は言う。

愛犬がくれた「ひらめき」

 製紙原料や不織布などの卸売りをする商社部門が経営の柱だった会社に、転機が訪れたのは2012年ごろ。利益率の高い製造部門を成長させるため、念願だった自社ブランド商品の開発に乗り出した。

 目指したのは、ウェットシートに使われる不織布や薬品を取り扱ってきた自社の強みを生かしたニッチな商品。最初に誕生したのが、犬などのペットの体を拭く手袋型ウェットシート「ウェット手袋なでなで」だ。

 本田さんは実家で犬2匹を飼…

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