重症熱性血小板減少症候群(SFTS)などの感染症を媒介する恐れのあるマダニについて、ペットの飼い主に注意を呼びかける厚生労働省のポスターの一部

 マダニを通じてウイルスに感染する人獣共通感染症の重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について茨城県は1日、県内の飼いネコ、イヌの2例の感染が確認されたと発表した。ペット感染の公表は関東で初めて。県は「ヒトへの感染リスクが高まっている」として「草むらなどに入る際は、マダニにかまれないよう長袖・長ズボンを着用してほしい」と注意を呼びかけている。

 県生活衛生課によると、今年3月からペットのイヌ、ネコのウイルス調査を始め、6月27日までに調べたネコ10匹、イヌ4匹の計14匹のうち1歳のネコと3歳のイヌの陽性が確認された。ネコは5月に死んだ。イヌは投薬治療で回復しつつあるという。ヒトへの感染は確認されていない。県内にウイルスが定着したのかはまだ事例が少なく判断はできないという。

茨城県から県内の獣医師に配布されている、ペットの重症熱性血小板減少症候群(SFTS)検査用のキット。血液や尿を採取して送る=2025年6月、同県内

 マダニの活動は春から11月…

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