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東レ社長 大矢光雄(おおや・みつお)1956年、千葉県出身。慶応大学卒業後、80年に東レ入社。長繊維事業部長などを経て12年に取締役就任。23年から現職=2024年7月12日、東京都中央区、山本精作撮影

 航空機向けから衣類用まで幅広く素材を手がけている東レ。リサイクルにも力を入れていて、使用済みペットボトルから、晴れ着に使えるほど高品質な繊維をつくっています。「循環経済の実現にはストーリーが欠かせない」と言う大矢光雄社長に話を聞きました。

主要100社景気アンケート

朝日新聞の「主要100社景気アンケート」で、各社の経営陣にインタビューした内容を随時配信します。

 ――「カーボンニュートラル社会実現への貢献」や「循環型社会実現への貢献」を中期的な経営課題に掲げました。

 「航空機に用いられる東レの炭素繊維は強くて軽く、燃費の向上につながります。工場排水をきれいにしたり、EV(電気自動車)の電池から廃リチウムを回収したりできる膜の技術も磨いています」

 「身近な素材では、回収した使用済みペットボトルを衣類向けの化学繊維に再生しています。その品質は、結婚式で着物の上にはおる白無垢(しろむく)に使えるほどです」

 ――使用済みペットボトルか…

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