「読書バリアフリーに関する三団体共同声明」について説明する、日本ペンクラブ会長の桐野夏生さん=2024年4月9日午後3時55分、東京都中央区

 日本文芸家協会、日本推理作家協会、日本ペンクラブは9日、「読書バリアフリーに関する三団体共同声明」を発表した。会見で日本ペンクラブの桐野夏生会長は、「(障害者は)読みたい本を読むために長く待つことを強要されたり、読む手段を奪われたりする」とし、「読書バリアフリー法」や今月施行された改正「障害者差別解消法」などへ賛同の意を示した。読書環境の整備推進に協力していくという。

 日本文芸家協会の林真理子理事長、日本推理作家協会の貫井徳郎代表理事はオンラインで参加。林さんは「芥川賞を受賞した市川沙央さんが『いまだに紙の本がいいという人たちがいる』という批判を書いていた。私は紙の本が書店を守ると思い込んでいたが、すべての人に共通する価値観ではなかったことに衝撃を受け、共同声明に賛同した」、貫井さんは「(作品の)送り手側として一人でも多くの方に読んで欲しいので、あらゆる形で自分の作品を世に出したい」などと話した。

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