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米国輸出用の部材(手前)について説明するFJコンポジットの津島栄樹社長。左は、部材が使われている米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)製の電気自動車の模型=2025年4月9日午後3時7分、千歳市、丸石伸一撮影

 経済界が混迷の中にある。トランプ米政権の関税率引き上げは、北海道内にも悪影響が及びそうだ。価格はどう変わるのか。そもそもアメリカで売れるのか。道や経済団体も官民対策会議を立ち上げ、協議を始めた。

 新千歳空港に近い工業団地で、最新工場のフル稼働が続く。完成品はすべて韓国経由で米国へと輸出される。

 自動車部品メーカーのFJコンポジット(千歳市)は、米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)が電気自動車用として独占的に買い入れる貴重な部材を作っている。自動車モーターを制御する半導体の熱を逃がす製品で、3年前から販売を始めた。工場は昨年稼働した。

 創業20年あまりのFJコンポジットの急成長を支える看板商品も、自動車産業を重視する「トランプ関税」の狙い撃ちにあう。

 だが、一番困るのはGMだ…

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