ホテルの室内で8800形のシミュレーターを楽しむことができる=2025年3月19日、千葉市中央区、若井琢水撮影

 京成ホテルミラマーレ(千葉市中央区)は、新京成電鉄=4月から京成電鉄に合併=の8800形をテーマにした「トレインルーム」を新たにつくり、宿泊客の受け入れを始めている。運転士や鉄道ファンの要望に応え、部屋の装飾には引退した車両の部品を活用した。

 目玉は、運転士の声を反映した本格シミュレーターだ。

 100インチの大型モニターに、今年2月に撮影した新京成全線の運転席からの風景が投影される。レバーや計器、ボタンなどは昨年4月に引退した8800形の部品を使っており、現役運転士の「停止位置の確認には横の窓が必要」という声から、正面モニターに合わせて左横の車窓の映像も流れるようにした。

 部屋の壁には各駅や車両で実際に使っていた看板を並べ、8800形の正面の実寸大イメージも用意した。鉄道ファンの「(行き先を示す)方向幕を動かしたい」という要望を受けて、実際の機器で方向幕や前照灯を操作できるようにもした。

 客室は36平方メートルのエグゼクティブツインで、1室2人朝食付きで税込み4万8千円から。1部屋大人3人、未就学児の添い寝2人まで利用できる。大人、子どもを問わず、新京成電鉄の制服の貸し出しもある。

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