名古屋市のホテルの客室で愛知県春日井市の会社員男性（32）が遺体で見つかり、男女3人が逮捕された事件で、男性がホテルに入ってから殺害されるまでの時間が、10分余りだったことが捜査関係者への取材でわかった。県警は、逮捕された3人が当初、「美人局（つつもたせ）」の手口で金品を脅し取ろうと考えていたが、強盗殺人容疑で逮捕された加藤伶音（れおん）容疑者（20）=名古屋市中川区=が、客室に入室した直後にトラブルになり、短時間で殺害されたとみている。
県警は、客室で7日未明に男性を殺害し所持品を奪ったとして、加藤容疑者のほか、女（19）=同区=を強盗殺人容疑で逮捕。2人に恐喝を指示したなどとして、波多野佑哉容疑者（23）=春日井市=を恐喝容疑で逮捕している。県警の捜査で、加藤容疑者と女が客室に出入りしていたことがわかっている。
捜査関係者によると、防犯カメラの捜査などから、事件前、男性と女は現場のホテルよりも西側の繁華街で出会い、徒歩でホテルまで移動していた。男性と女が一緒に客室に入った後、加藤容疑者も部屋に入っていたという。
カメラ映像から男性や女、加藤容疑者らのホテルでの滞在時間を調べた結果、男性を殺害した可能性がある時間は10分余りにしぼり込まれたという。県警は、客室内でのやり取りなど経緯を詳しく調べている。
