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「PUI PUI モルカー ザ・ムービー MOLMAX」から、主人公のポテト(中央上)と仲間のモルカーたち ©見里朝希/PUI PUI モルカー製作委員会

 コマ撮りアニメの人気作がCGアニメで新作映画になった「PUI PUI モルカー ザ・ムービー MOLMAX」が29日に公開、1978年の英アニメ映画「ウォーターシップダウンのうさぎたち」のHDリマスター版が30日に公開されるので、2本あわせてご紹介しましょう。前者は「モフモフのかわいさをCGでもうまく消化してる! でも終盤の活劇にひと工夫ほしいな」、後者は「このホラー味がたまらん! でもリマスターならちゃんとゴミとかキズを取ってよ」という印象でした。

 モルモットが車になった「モルカー」たちが巻き起こす愉快な騒動を、かわいいフェルト人形のコマ撮りアニメで描いた短編シリーズ「PUI PUI モルカー」。コマ撮りで長編を作るのは大変なので、CGにしたのはまあ仕方ないですね。手ざわり肌触りを想像しつつ愛(め)でる楽しみは消えましたが、くりっとした目に丸いお尻のモルカーが短い足(タイヤ)をちょこまか動かし走るアクションのかわいさは、うまく移植されていました。

 元が人形(つまり立体)で、今度は3DCG(やっぱり立体)だけど、本作のCGは立体感を抑え、少し太くてかすれた輪郭線を導入。素朴さと手ざわりを感じてほしい、という工夫でしょう。今回モルカーたちのライバルとして登場する「AIモルカー」(人工知能搭載、完全自動運転のメカモルカー)の、つるんと機械っぽいシェイプと対比させる狙いもあるんだと思います。背景というか映画の舞台もディテールは控えめで、紙と絵の具で作ったセットのような質感です。

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「PUI PUI モルカー ザ・ムービー MOLMAX」から、ポテト(左)とカノン

 モルカーたちが大量に消費す…

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