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電気自動車(EV)戦略の軌道修正について説明するホンダの三部敏宏社長=2025年5月20日、東京都内、西山明宏撮影

 ホンダは20日、電気自動車(EV)の戦略を見直すと発表した。2030年度までにEVやソフトウェア開発に10兆円を投じる計画だったが、7兆円に減らす。トランプ政権下の米国で環境規制が大幅に緩和されつつあることや、世界でEV市場の成長が鈍化していることを踏まえた。

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 10兆円の内訳には、次世代車に向けたソフトウェアの開発や、EVやEV向け電池の開発、供給網の整備などが含まれていた。

 投資額が3兆円減る理由の一つが、カナダ東部オンタリオ州に150億カナダドル(約1.6兆円)を投じて建設予定だったEV工場とEV向け電池工場の先送りだ。28年の稼働予定を2年延期する。他にも投資の時期やEVのラインアップの見直しなども減額幅に含むという。

 ホンダは30年時点での新車販売に占めるEVの比率を30%に高める計画を定めていた。だが、今回のEV戦略の修正によって20%ほどにとどまる見通しだという。

40年に「新車販売はEVとFCVのみ」の目標は変えず

 こうした軌道修正の背景にあ…

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