米航空宇宙局(NASA)は24日、米航空大手ボーイングの新型宇宙船「スターライナー」で国際宇宙ステーション(ISS)から地球に戻る予定だった宇宙飛行士2人について、別の宇宙船で帰還するよう、計画を変更すると発表した。スターライナーに問題が発生して安全が確保できないためで、2人は米宇宙企業スペースXの宇宙船に乗って、来年2月に地球へ戻ることになる。
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2人の飛行士はボーイングとして初めての有人飛行試験で6月、ISSに到着した。当初はISSに約1週間滞在する予定だったが、スターライナーの飛行中にヘリウム漏れや推進装置の問題が確認されたため、滞在期間を延長して対応が検討されてきた。
NASAのビル・ネルソン長官は24日の会見で、過去に2回のスペースシャトルの事故で宇宙飛行士の命が失われたことを振り返り、「私たちが過去に犯した過ちがあるという文脈でこの議論が行われていることを忘れてはならない」と述べ、 今回の決定では飛行士の安全を重要視したことを強調した。
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