レバノンの首都ベイルートのスーパーマーケットで2024年9月17日、男性のかばんが爆発した。ソーシャルメディアに動画が投稿された=ロイター

 レバノンで、イスラム教シーア派組織ヒズボラのメンバーらが持っていたポケットベル型通信機器が一斉に爆発し、約2800人が死傷した。イスラエルの関与が指摘されるなか、中東情勢へはどのような影響があるのか。

 イスラエル政府は、ポケベル型の通信機器の一斉爆発へのコメントを拒否している。ただ、国内外のメディアは、イスラエルの対外諜報(ちょうほう)機関モサドが主導したと報じている。

 今回の攻撃は、昨年10月にパレスチナ自治区ガザでイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が始まって以来、ハマスとの共闘を掲げるヒズボラの間の緊張が激化する中で起きた。

 イスラエルの安全保障関連閣議は、今回の攻撃直前の17日朝、ガザでの戦闘の目標に、ヒズボラとの戦闘で避難を余儀なくされているイスラエル北部の住民6万人の「安全な帰還」を加えると決めたと発表した。北部での本格的な軍事行動を辞さない姿勢を示したとみられたばかりだった。

確実視されるヒズボラの報復

 ガラント国防相は16日、オ…

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