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パリの仏大統領府で2024年8月23日、マクロン大統領との会談に訪れたエドワール・フィリップ元首相=ロイター

 フランスのエドワール・フィリップ元首相は3日、仏誌ルポワンのインタビューで2027年の大統領選に立候補すると表明した。国民議会(下院)選で与党連合が敗北し、新首相指名の調整が難航するなか、現職のマクロン大統領の辞任を想定した予定より早い大統領選への準備ができていると答えた。

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 フィリップ氏は、中道右派の野党・共和党の下院議員だった17年、大統領に就任したばかりのマクロン氏に引き抜かれる形で首相に就任。国民に丁寧に説明する姿勢が人気を得ていたが、コロナ禍の行動制限をめぐってマクロン氏とのすれ違いが指摘され、20年7月に辞任した。

 現在は仏北部ルアーブルの市長を務めながら、自らが立ち上げた国政政党を率い、与党連合に参加している。一方で、6月上旬の欧州議会選の大敗を受けて下院を解散したマクロン氏を公然と批判するなど、両者の関係は緊張が続いている。

 フィリップ氏は3日夜に公開された仏誌ルポワンのインタビューで、「私は次の大統領選の候補者になる」と表明した。これまでにも次期大統領への意欲が取りざたされてきたが、立候補を明言するのは初めて。

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