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写真・図版
「おさかな小学校」校長の鈴木允さん=鈴木允さん提供

楽問(がくもん)のススメ

学校、趣味、学び直し……。「学ぶ」「教える」の現場にいる人たちに取り組みや魅力を聞きます。今回は、海や魚の「いま」を子どもたちに伝える「おさかな小学校」校長の鈴木允さんです。

 海の生き物や水産業、環境について、ワクワクしながら学んでほしいと思い、「おさかな小学校」を始めました。原則として小学生を対象に、毎週土曜日の朝、約1時間のオンライン授業をしています。

 大人がやっと抱えられるほどの大きな魚を丸ごと見せたり、遠洋漁業の漁師さんに世界を一周する話をしてもらったり、子どもが楽しめるように工夫しています。

 マグロ、サメ、タコ、サンゴなど、月ごとにテーマを決め、いろいろな海の生き物について学べるプログラムになっています。

 タラを取り上げた時には、体長1メートルほどのマダラを1匹まるまる見せました。大きさに驚いた子どもの歓声に誘われて、お父さんやお母さんも画面を見に来ました。大きな魚は、店では切り身になって並べられているので、子どもたちは頭から尾びれまで見る機会が少ない。なので、授業では1匹全部を見せるようにしてます。

 授業では、一つの魚について、漁業、食、流通などテーマごとに4回にわたって取り上げます。例えばマグロでは、1回目に解体の様子を見せ、2回目は遠洋漁業、3回目は一本釣り、最後はすしになるまでの流通を扱います。

 遠洋漁業の回では、マグロ漁…

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