南米ベネズエラで権威主義体制からの変革を求める有権者の願いは、再び壁に阻まれた。28日の大統領選挙で、選挙管理当局は現職のマドゥロ大統領(61)の「3選」を発表した。ただ、選挙の過程で不透明な点が多く残り、ベネズエラの国内外から、マドゥロ政権への批判が相次いでいる。
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「私たちは変化が起こることを信じている。ベネズエラは切実に、変化を必要としている」
現地の朝日新聞助手によると、ミルドレッド・イララザさん(48)は28日昼、カラカスの投票所でそう地元ジャーナリストに語った。事前の複数の世論調査では、野党候補のエドムンド・ゴンサレス氏(74)が大きくリードしており、その状況に興奮している様子だった。
路上で菓子を売る仕事をしており、月収は約100ドル(1万5千円)。夫は3年ほど失業中で、働き口が見つからない。2013年にマドゥロ氏が大統領になり、石油価格の暴落もあって生活は一気に苦しくなったという。家族5人の毎月の食費にも事欠いている。
「私の周りは、ほとんどが米…