Smiley face
写真・図版
FC町田ゼルビア戦後に笑顔を見せる横浜F・マリノスの朴一圭(左)と飯倉大樹
  • 写真・図版

 どんな立場になっても、自分にできることはある。

 サッカーJ1横浜F・マリノスのGK朴一圭(ぱくいるぎゅ)(35)は、そんな信念を持つ選手だ。

 定位置を失った今、誰よりも熱く、ベンチからチームを鼓舞している。

  • 偏った選手起用で求心力低下 マリノスの監督解任、フロントの責任は
  • マリノス朴一圭、ACLEで開く「未来」 向上心で決断した国籍変更

 2019年にJ3のFC琉球からマリノスに加入し、その年のJ1優勝に貢献。20年途中に移籍したサガン鳥栖でも24年までリーグ戦の全試合に出場した。今季マリノスに復帰してからも、開幕から守護神の座をつかんでいた。しかし、リーグ戦では現在6試合連続で出番がない。J1のチームに在籍して7年目。明確に「控え選手」になるのは、これまでほとんどなかったことだった。

 今季初めて先発を外れた5月11日のセレッソ大阪戦から2日後。練習の後に思いを聞いた。

 「シンプルに俺の力が無かったんだと思っています。チームが本当に苦しい状況の中、勝ちに結びつけるプレーができなかった」

「ひたむき」な飯倉から学んだこと

 その時点でチームはリーグ戦で1勝のみ。アジア・チャンピオンズリーグ・エリートでも準々決勝で敗退したタイミングで、パトリック・キスノーボ監督は飯倉大樹(ひろき)(39)を起用すると決断したのだった。

 朴にとって、飯倉はライバルであり、ずっと尊敬してきた先輩だ。だから、悔しさを感じながら、気持ちを切り替えることができた。

 「大樹君は試合に出なくても…

共有