湾岸地区に立ち並ぶタワーマンション=東京都江東区、白井伸洋撮影

 価格高騰が続く都心のマンションで、メンテナンスの費用として住民が負担する「管理費(管理委託費)」の値上げが相次いでいる。管理費をめぐって住民や管理組合、管理会社が絡んだトラブルになる事例も後を絶たない。

 東京都江東区、東京湾が見渡せる地上43階建てタワーマンション(約800戸)で起きたケースを取材した。

 このタワマンは約15年前に大手不動産会社が開発、分譲した。警備員が常駐する豪華なエントランス、コンシェルジュがいるフロント、イタリア製の高級ソファなどが配置された共用部の床はピカピカに磨き上げられている。タワマンの中上層階の平均販売価格(70㎡以上)は今でも1億~2億円と資産価値も高い。メンテナンスは、大手不動産の子会社の管理会社が委託されている。

 今年5月末に開かれたマンション管理組合の総会で住民から疑問の声が上がった。

 「4年ほど前まで月額1万6千円(70㎡)ほどだった管理費が今では2万3千円まで上がり、修繕積み立て費と合わせた固定費が高くなっている」

記事後半では過去最多となったマンション相談の中身、2017年以降、都心の新築マンションの管理費が28%、値上がりした現状、対処法を専門家が解説します。

 質問したのは60代の男性住…

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