盛岡への出店について思いを語る皆川明さん=2024年10月10日午後、盛岡市紺屋町、佐藤善一撮影

 人気ブランド「ミナ ペルホネン」の直営店が10月11日、東北地域で初めて、盛岡市紺屋町にオープンした。町家を全面改装した店内は、落ち着いた雰囲気が漂う。ブランドを立ち上げたデザイナーの皆川明さん(57)に、出店の背景を聞いた。

盛岡との出会い

 ――盛岡とはどのような縁があったのですか。

 姉が三十数年前に岩手県に嫁ぎ、親も移住してきました。自分の田舎のような土地に感じ、年末年始やお盆など節目節目に帰ってくるようになり、様々な人とつながりが生まれました。

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東北初進出となる「ミナ ペルホネン」の盛岡店=盛岡市紺屋町、佐藤善一撮影

 ――今年は、盛岡を始め、前橋にも出店されますが、なぜですか。

 これまで出店しているのは、長野県松本市や京都市、金沢市など、あまり大きな商圏ではありません。大事なのはその土地に文化が根付いているかどうかということです。そこに暮らす人がその土地を愛しているかどうか。その土地の文化に触れることが、外から来る人の喜びになるか、ということが出店のポイントです。人口や商圏の規模は、私たちには関係ありません。結果的に、出店場所は城下町が多いです。

 ――店を構えた盛岡市紺屋町は、古い街並みが残る地域です。周辺地域に高層マンションの建設が増えていることから、街の景観の行方が注目されるようになりました。

 住民やそこで働く人が、その…

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