大手コンビニのミニストップ(本社・千葉市)は1日、一部店舗で店内加工したおにぎりなどを消費期限を偽って販売した問題で、新たに埼玉県と福岡県の2店で偽装があったと発表した。すでに公表した分と合わせると計25店舗になる。同社は原因の解明と再発防止に向けた取り組みを進め、不正が発覚した店舗のオーナーはすべて交代させるという。
堀田昌嗣社長は会見で「食の安全安心を守り、正直な商売を実践することへの認識が甘かったことを猛省する」と謝罪した。
同社の調査では、偽装は店内で加工した商品で、おにぎりや弁当のほか、総菜の春巻きや唐揚げだったという。食品廃棄を防ぎたいと考えた従業員が判断した店舗が多かったが、オーナーなど責任者が指示したケースもあった。3年前から不正をしていた店舗もあり、消費期限を最長14時間過ぎた商品もあったという。因果関係は不明だが、偽装があった店舗で弁当を買った2人から腹痛や嘔吐(おうと)の報告があったという。
ミニストップは偽装発覚後、国内の全店舗で店内加工の商品販売を中止している。堀田社長は「再開できる見通しは立っていない」と語った。また、フランチャイズ店が多く、販売中止に伴う損失補償も今後検討する。店内調理品の販売は各店の売り上げの6~8%を占めているという。