28日午後にミャンマーで発生した地震は、国土を縦断する長大な断層の一部分が、200キロ以上破壊されたことで起きた。現地は200年近く地震が起きていなかった「空白域」にあたり、専門家は「起こりうるところで起こってしまった」と指摘する。
今回の地震を起こした断層は、ミャンマー国内を南北に長さ1千キロ以上通る、ザガイン断層の一部だ。筑波大の八木勇治教授(地震学)の解析によると、地震を起こした断層は約70秒間かけて破壊が続き、その長さは南北200~280キロに及んでいた。
現地を複数回にわたり調査したことがある同志社大の堤浩之教授(変動地形学)は「地震が繰り返し起きている世界でも第一級の断層だ」と指摘する。
約200年地震が起きていなかった
堤さんによると、ザガイン断…