タイの首都バンコクで開かれたベンガル湾周辺国の経済協力枠組み「BIMSTEC」の首脳会議に出席するミャンマー国軍トップのミンアウンフライン最高司令官=2025年4月4日、タイ政府提供

 クーデターでミャンマーの全権を握った国軍のトップが、隣国タイで開かれた国際会議に出席した。先月末に発生したマグニチュード7.7の地震で多くの国民が被災する中、異例の外遊を決行した。自らの統治の正当化を狙ったものとみられるが、対立する勢力からは批判の声もあがった。

  • ミャンマー国軍、一時停戦を発表 地震被害受け、民主派や少数民族も

 「BIMSTECの全てのメンバーに感謝の意を表するとともに、全力を尽くすことを表明する」

 3~4日にバンコクで開かれた、ベンガル湾周辺国の経済協力枠組み「BIMSTEC」の首脳会議。関係者によると、ミャンマーで全権を握る国軍トップのミンアウンフライン最高司令官は、討議でこう語ったという。

 会議には、隣国のインドやタイなど計7カ国が参加。先月28日にミャンマー中部を襲った大地震について、被災者の救援や復旧活動への支援のためのメカニズム構築などを盛り込んだ共同声明を採択し、閉幕した。

ICCは少数派の迫害巡り逮捕状請求

 国軍による2021年のクーデター後、欧米から制裁を科されているミンアウンフライン氏。24年には、国内での少数派イスラム教徒ロヒンギャへの迫害を巡り、国際刑事裁判所(ICC)が同氏に対する逮捕状を請求している。ただ、同氏はこの日、首脳会談に加え、インドのモディ首相らとも個別に会談。難航する救助活動や被災者支援における協力拡大を図るだけでなく、自らの統治の正当性を対外的にアピールする狙いがあったとみられる。

 モディ氏は4日、ミンアウンフライン氏と会談したとX(旧ツイッター)に投稿。地震の被害に哀悼の意を伝えつつ、インフラ開発などについても協議したと記した。

 ミンアウンフライン氏の国際会議への参加に対して、批判の声も上がる。国軍と対立する民主派の「国民統一政府(NUG)」は3日に声明で、同氏が「重大な人権侵害と戦争犯罪の実行者」だと指弾。国軍には、会議において「ミャンマーを代表するいかなる正当性もない」と批判し、BIMSTEC事務局と参加国に対し、国軍への招待を控えるよう申し入れていた。4日夜にはバンコクで、タイ人やミャンマー人の活動家らによる抗議集会も予定される。

ホスト国の報道官が語った「招待」の理由

 BIMSTECでホスト国を…

共有
Exit mobile version